Surface RTでLinuxサーバーの管理をSSHアプリで行う

SSH接続は問題なし。SCPなどの対応に期待

筆者が探した範囲では、Surface RTに対応するSSHアプリは３つありました。

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  SSH Terminal Emulator
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  SSH8(使用地域を米国にする必要あり)
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  Remote Terminal(使用地域を米国にする必要あり)

SSH Terminal Emulator以外は日本向けアプリストアに対応していないので、使用地域を米国にする必要があります。

どのアプリも公開鍵に対応。速度と表示方法に違いが

どのアプリも公開鍵に対応いているので、ほとんどのサーバーで問題なく使えるかと思います。一方、動作速度や表示はアプリごとに特徴があって、動作速度が速いのはSSH Terminal Client。ただし、表示領域が狭く画面をフルで使えないのがやや難点です。無料版もありますが、無料だと広告が表示されるので、さらに表示領域が狭くなります。

インターフェース的に一番使いやすかったのは、SSH8。表示は遅いんですが、画面をめいっぱい使えるので、デスクトップ画面と横並びにして使ったりと、フル画面以外でも使えやすいところが非常にグッドです。

接続は問題ないが日本語に非対応

今回検証に使った接続先サーバーはAmazon Web Service（AWS）に立ち上げてあるLinuxサーバー。どのアプリも、IPとユーザーネーム、公開鍵ファイルを設定すればすぐに接続出来ました。Viを使った編集も基本的には問題なく行えました。ただ、問題もいくつかあります。

まず、マルチバイトに対応していなく、日本語の表示が一部おかしくなります。一応、日本語も編集は出来ますが、想定していない内容で保存されている場合もあって、日本語を扱う場合にはかなり厳しそうです。ただ、英数字の部分は基本問題ないので、ちょっと数値を変更したり、サーバーを再起動したりするのには、問題なく使えそうです。

また、ローカルからのアップロードには対応いていないため、サーバー上でしか作業が出来ません。ここはFTPポートを開いたり、Dropboxにファイルをアップロードして、コマンドラインでダウンロードしたりすることは可能かと思います。今後、SFTPやSCPに対応いてくれればかなり実用度が高いアプリになってくれるでしょう。

脱獄すれば、定番のPuTTYが使えるが・・・

実は、Windows RTは、iOSのようにすでにハッカーによって脱獄（意図的にメーカーの制限を解除する改造）されていて、脱獄をすれば、Windowsで定番のPuTTYをARM用に変換したアプリを使えたりします。ただし、Microsoftからの保証が受けられなくなったり、セキュリティが緩くなることで、ウイルス感染の可能性が高くなったりと、一概にメリットばかりでもありません。

特にWindows RTはMicrosoftが検査をしたアプリのみをインストール出来るようにして、セキュリティを高めています。その前提があるので、サードパーティーのウイルス対策ソフトをインストール出来ないのです。脱獄すると、自分の好きなアプリをダウンロード出来ますが、それは悪意のあるプログラムにも同じ機会を与えるということ。脱獄して無防備なSurface RTにしてしまうなら、アプリがアップデートされるのを待つほうが良いでしょう。

さて、Surface RTでもサーバーの管理がある程度出来ることがわかりました。前回お伝えしたエディタとFTPアプリを使えば、これでSurface RTだけでWebサービスを立ち上げることも可能です。こうした用途で考えれば、Surface RTは、iPadやAndroidタブレットよりもかなり使える端末と言えるのではないでしょうか。